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ておいへび(手負蛇) [teoihebi]

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蛇(へび)を半殺(なかばころ)して捨置(すておき)しかば、其夜来(そのよきた)りて仇(あだ)をなさんとせしかども、蚊帳(かちやう)をたれたりしかば入(いる)事を得(え)ず。翌日(よくじつ)蚊屋(かや)の廻(まわ)り紅(くれなゑ)の血(ち)しほしたゞりたるが、おのづから文字(もじ)のかたちをなしてあたむくひてんとぞ書(かき)たり。 『繪本百物語』−桃山人夜話−
蛇は湿地に生まれ陰気を好むため執念深く、傷を負わせようものなら必ず仕返しをするらしい。
蛇を打てば毒気を吹きかけ、首を切り落とせば釜に入り込み毒気をまき散らす。
しかし、子供がやった場合は仕返しには来ず、その行為を見て恐怖を感じた大人に向かうらしい。
子供には悪念がないためだと云われるている。
悪念を持てば必ず自分に返って来ると云うことか。

防御方として蚊帳を張ればいいらしい。
蛇は蚊帳の中に入って来れないとなっている。
でも、次の日蚊帳の廻りには血で書いた脅迫文が...。

小さい頃、蛇は悪いものと思っていた。
蛇を見つけると棒で打ったり石を投げたり。
大人になった今、その行為を思い出し恐怖する。
今夜あたり手負蛇が来るかも... (; ̄皿 ̄;)

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