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けらけらおんな(倩兮女) [kerakeraonna]

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楚(そ)の国(くに)宋玉(さうぎょく)が東隣(ひがしとなり)に美女(びぢょ)あり墻(かき)にのぼりて宋玉(さうぎょく)うかゞふ。嫣然(ゑんぜん)として一(ひと)たび笑へば、陽城(やうじょう)の人を惑(まどは)せしとぞ。およそ美色(びしょく)の人情(にんぜう)をとらかす事、古今(ここん)にためし多(おほ)し。けらけら女も朱唇(しゅしん)をひるがへして、多(おほ)くの人をまどはせし淫婦(いんぷ)の霊(れい)ならんか。 鳥山石燕『今昔百鬼拾遺』
笑って人を驚かす妖怪さん。
なんでも男性を惑わす淫婦の霊だとか。
男を惑わし手玉に取る女性を『魔性の女』などと言いますが、石燕先生の時代、花柳街の美女たちも妖怪扱いだったのかしら。

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